1. 「経営計画書は、社員の心に革命をもたらし、会社に奇跡をもたらす『魔法の書』である」とは
経営計画書が大切であることに対して異論はないであろう。どの角度でその必要性を語るかが肝要。一倉先生は、未来像がないことは社員にとって不安である!との角度で大切といっている。
人間は頑張るために理由と到達点が必要である。このふたつがあいまいな時人は頑張れない。知らないことに対する人間の不安は大きい。
単純な数字目標では人の心は動かない。社員が目標を理解しそこにエンゲージを感じられることが大切だ。
ミッションビジョン達成のための計画
経営計画書を現状からの積み上げ階段のようなものと思われている方も多い。そもそも企業のエンゲージは企業理念を中心に構成されているべきである。
輝かしい企業理念を掲げていることと思う。経営計画書は目標達成のガイドであるべきだ。
2. 目標管理はなぜ必要か
もう一つ計画書は製作した後管理するための指標となる。数字の管理が必須。数字目標にも効果的なものと効果を発揮できないものがある。人間はその目標に合わせて自分を改善・改良するのである。分かりやすく数字と人間の心理で解説しよう。どこの会社でも年間の売り上げの目標を立てる。消費税なみの10%前後前年比増加あたりで目標を設定する会社は多い。業界の成長率や国家のGDP成長率から推測して妥当な成長といえよう。しかし、妥当な目標を受け止める社員はどう思うであろうか。「よし、頑張ろう!」と思う。来年は行動量を10%増やそうと考える。つまり、首から下の子王道で達成しようと考えてしまう。頭を使う意識が芽生えていない。
次に、前年比135%を目指せという話を公表するとどうなるか。人間の限界値を超えて、心の中であきらめが起きる。135%が死の境界線である。この目標は心を萎えさせ、体の動きを止める。当然頭など動くはずもないのである。では、目標200%だとしたら、どうであろうか。反応の分かれるところである。半分は先ほどの延長であきらめてしまう。しかし、残りの半分は200%がそしたらそれが実現できるのかを考え始める。
3. 結語
何かを変えないとダメだと考え始める。この瞬間「頭が動き」始める。当然社長もその200%を設定するためにはそれなりの報酬と覚悟、そして必要性を語らなければならない。劇薬であるため毎度毎度使ってはいけないが、ここ一番には必要な挑戦である。発信する側にも発信するにあたっての覚悟。受けとめる側にも受け止める側の覚悟。覚悟と覚悟の目標設定である。 了