『一倉定の経営心得』を読む その7 経営計画と目標管理

1. 「経営計画は、社長の意思を表明したものであり、定期的な達成度のチェックは、社長の執念の現われである」とは

 目標設定と一言で語るが、目標設定にもいろいろなものがある。もちろん現状分析をもとに定量情報と定性的情報を鑑みて合理的に設定する目標もあれば、「情念」がもとに意思を込めて設置する目標もある。
 この場合、必ずしも理性的なPDCAは機能しない。

2. 経営計画に必要なチェック機能

 社長の「情念」としての目標設定。この目標を機能させるのに必要なこと何時用でないことは何か。
 どうしても達成したい目標を掲げた場合それは社長の魂として提示することになる。この感情論で目標を提示した場合、口出し指示は無用である。そもそも「魂」なのであるから合理性に欠けるところが存在する。口出しをして議論になった場合正論で返せるものではないのだ。

3. 社長が介在して許されることは

 達成率の確認を行う、状況を確認することのみである。事態は達成している場合もあれば達成していない場合もある。ぐっとこらえて、確認のみを行うべきなのである。確認する行為をもって伝えるのだ。社長からの確認、それ自体がメッセージになるのである。

4. 結語

 社員は様々な気遣いをしながら業務に励んでいる。社長はいい意味でも悪い意味でも上から気にしてもらっているのかどうかを気にしているのである。社長は目標の達成に対して強い意志を継続していることを伝え続けるべきなのである。 了

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